最後の通勤電車

 
板橋区のとある街から1時間かけて会社に通った毎日

それも今日で最後か…胸熱

とか言っても板橋区に引っ越してきたのが去年の7月だから、それもたかだか9か月程度なんだけど

ティーボーイの僕にとってこの街は、暗いし不便で、あまり好きにはなれなかった

だから明日この街を出て行くのだって、実は何も思うところがないわけだ

薄情者と言われても、まぁ仕方ない

だって、人生はそんな事の繰り返しなんだから

そうだな、そもそも今までに好きになった街なんてあっただろうか

いや、ない

生まれ育った地元にだって何の愛着もなければ執着もないし

それ以外で一番長く暮らした新宿区だってそうだ

5年半住んでたけど何の感慨も抱けずに簡単に過去となっっていった

なんで?って言われても困るけど、記憶力の悪い僕は、あまり過去を記憶に留めようとしないから

だから、僕の記憶はいつだって断片的で、一貫性に欠けて

新宿区のマンションに暮らしてたときの、あの生活や環境や仕事や対人関係や交際なんかは本当だったら全部セットで、"あの時代の自分"として一つの世界観を確立できそうなもんだけど

やっぱり全部がバラバラなんだ

そうだな、あのマンションのあのダイニングキッチンには何故か思い入れが強かったりとかw

近くのうどん屋さんが大好きだったりとかw

そういう断片がパッと頭に浮かんできて、だからといって何にもリンクしなくって

記憶が独立していく

「昨日のお昼はカレー食ったな〜」って、そんな記憶と並列

退屈でつまらんよ



明日から住む街はどうだろう

好きになれるかな

その街に住む僕をひとつの時代としての世界観で包み、記憶を形成してくれるような、そんな刺激的な街だろうか

期待と平静が入り混じる

後に何かを語れるような

そんな生活が送れるといいんだけどね

とりあえず

バイバイこの街

ずっとバイバイ